課題-バイオフィルム

生理食塩水や水道水を用いた創傷洗浄では、多くの場合で創傷の被膜や残屑、特に複雑なバイオフィルムの除去には十分でありませんでした。

バイオフィルムとは

バイオフィルムは、細菌が表面に付着する際に細胞外高分子物質(EPS)として知られる粘度が高く、ぬめりのある糊のような物質が排出されることで形成されます。
この物質は保護層を形成し、そこでは細菌が自由に動くこと(浮遊)ができず、創傷床に固着します。EPSに保護された状態で、新しい細菌が生まれ、コロニーが成長します。
バイオフィルムは視認が困難である場合が多く、創傷床で細菌を保護する働きをするため創傷治癒を遅延させるといわれています。

バイオフィルムが創傷治癒を阻害する

90%を超える慢性創傷にバイオフィルムが存在する

事実:90%を超える慢性創傷にバイオフィルムが存在し、
創傷治癒の大きな障壁となっています。

バイオフィルムはどのように成長するのか

①汚染
浮遊している細菌が数分以内に表面に付着する。
初期の付着は可逆的。

②コロニー形成
細菌が増殖し、2〜4時間以内に固着する。

③バイオフィルムの形成および炎症性の宿主応答
最初のEPSが産生され、6〜12時間以内に耐性が増強する。

④拡散によって全身に感染
成熟したバイオフィルムは、2〜4日以内に細菌を放出しコロニーを再形成することにより、途切れることのないバイオフィルムのライフサイクルをもたらす。

バイオフィルムのライフサイクルを壊す

界面活性剤 ベタイン

バイオフィルムおよび創傷残屑に対して、浸透、洗浄、除去作用を有する低刺激性の界面活性剤です。

抗菌成分 ポリヘキサニド(PHMB)

広い抗菌スペクトルを有する抗菌成分で、創傷における菌感染および拡散を防止する効果が期待できます。

Wound Bed Preparation(創面環境調整)の一環として、プロントザン創傷洗浄用ソリューションとプロントザン創傷用ゲルを併用する積極的なアプローチにより期待される効果

  • ■ バイオフィルムによる創面への負担を軽減
     (プロントザン創傷洗浄用ソリューション)
  • ■ バイオフィルムの再形成を予防
     (プロントザン創傷用ゲル)

Document

WUWHSポジションドキュメント”Management of Biofilm”

バイオフィルム対策は近年創傷管理において克服すべきもっとも重要な課題の1つとなっています。
2016年に世界創傷治癒学会連合(WUWHS - World Union of Wound Healing Societies)によりバイオフィルムと創傷治癒の関連性やその対策などがポジションドキュメント “Management of Biofilm”としてまとめられ、その発生率や検知方法、なぜ治癒が遅延するのか、そしてバイオフィルムにどのように対応するかが述べられています。

WUWHSポジションドキュメント
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