プロントザンの使用症例をご紹介いたします。
症例3
毛山病院 / 形成外科 毛山 剛 先生
患者性別 | 男性 |
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年齢 | 54歳 |
創傷治癒に悪影響を及ぼす要因 | 体圧 |
既往歴 | 高血圧、高脂血症 |
創傷部位 | 臀部 |
現病歴 | ケトルを倒し広がった熱湯の上に転倒、受傷。救急搬送され加療。前医入院時、四肢、背部、臀部にⅡ度熱傷を認めており、TBSA15%, Burn Index:7.5 であった。保存的治療にて、四肢、背部の熱傷創は上皮化したが、臀部熱傷創に対して自宅での処置が困難であり当院へ転院となった。 |
プロントザン交換頻度 | 1日1回 |
二次ドレッシング | ガーゼ |
[0日目]
地図状の熱傷潰瘍。表面にスラフ付着。
[39日目]
Critical Colonizationの状態が改善された。明らかな副作用を認めなかった。
症例2
友愛会豊見城中央病院 / 形成外科・顎顔面外科 高原 英作 先生
患者性別 | 男性 |
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年齢 | 66歳 |
原疾患 | なし |
創傷部位 | 左足 内果部 |
創傷治癒に悪影響を及ぼす要因 | 洗浄不足 |
原因 | 静脈性下腿潰瘍 |
創の状態 | 壊死組織がある、フィブリン膜ある |
創縁の状態 | 上皮化が進んでいない |
プロントザン交換頻度 | 1日1回(週5日) |
二次ドレッシング | エスアイエイド(アルケア社) |
[2019年9月20日]
初診 プロントザン使用前
[2019年10月9日]
プロントザン開始19日目
疼痛が強く洗浄不足による壊死組織の固着があったが、プロントザンの使用で良好なデブリードマンが行えた。
症例1
信州大学医学部 / 形成再建外科学教室 助教 細見 謙登 先生
患者性別 | 男性 |
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年齢 | 86歳 |
原疾患 | 糖尿病、動脈性閉塞性疾患 |
既往歴 | 慢性心不全、慢性腎不全、大動脈弁置換術後、ペースメーカー植え込み後 |
創傷部位 | 左第3~5趾切断端 |
創傷治癒に悪影響を及ぼす要因 | 栄養、貧血 |
原因 | 糖尿病性足潰瘍、動脈性潰瘍 |
現病歴 | 2018年11月に左足趾に低温熱傷を受傷して近医通院していたが、その場足趾の黒色壊死をきたしたため、2019年2月6日に当院紹介となった。2019年2月21日に第3,4,5、趾の切断術を施行した。術後に第5趾切断端に壊死組織を認めたため、壊死組織の除去を目的としてメンテナンスデブリードマンを行いながら、プロントザンを使用する方針とした。 |
[2019年2月23日]
洗浄とゲーベンクリームの使用メンテナンスデブリードマン。創表面にバイオフィルムを認め、中央部分には分厚い白色壊死組織あり。
[2019年3月24日]
縮小はわずかだが、バイオフィルムは明らかでない。肉芽状態が、良好になったため、2019年3月28日に局所麻酔下で分層植皮術施行。
プロントザンによってバイオフィルムの減少傾向と壊死組織の減少を認めた。肉芽増生良好であり、Wound Bed Preparationを整えることができたが、潰瘍の縮小は緩やかであった。